BL09:特殊環境回折装置SPICA

Special Environment Neutron Powder Diffractometer

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SPICA本体の概念図

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SPICAの専用実験棟。SPICAは2011年末に本実験棟に設置される予定である

概要

SPICAは電池を構成する材料中の原子の配列を調べる装置です。

リチウムイオン電池などにおいて、材料の特性の向上は大変重要な課題です。そのためにはなぜ特性が発現するのか?といった基本的な疑問を解決することはもちろんですが、さらに、実際に材料が利用される環境の中で、物質中の原子の配列がどのように変化し、それが特性発現に結びついているか、直接観察することが重要です。

SPICAは、中性子ビームを入射した際に、散乱された中性子がつくる干渉縞(回折パターン)を観測し、回折パターンを解析することで電池材料中の原子の配列を調べることができます。中性子は電池の中に含まれるリチウムを効率よく観察できるため、この情報を元に充放電機構の解明に向けた基礎研究を行います。この装置では試料の周りに最大2mまでの大型の機器を設置でき、高温・低温、様々な雰囲気(ガス雰囲気、湿度、高圧、真空(宇宙環境を含む))における材料の変化を調べることができます。これにより、電池の動作環境や材料の合成環境を再現することが可能です。ここで得られる知見をもとに電池の性能が大きく改善できると期待されています。

この装置は2010年6月より建設を開始しており、2011年度内に完成する予定です。

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