国際リニアコライダー(ILC)加速器

KEKでは、次世代の直線衝突型加速器「国際リニアコライダー(ILC)」の実現に必須となる、超伝導加速システムの確立・工業化や超高品質ビームの生成・制御技術の確立を目指し、ILC加速器に関連した技術開発を推進するための施設として、STF(超伝導リニアック試験施設)、ATF(先端加速器試験施設)、CFF(空洞製造技術開発施設)を利用して研究開発を進めています。

ILC110830_s.jpgILC加速器

目的・ビジョン

STF加速器 ILC(国際リニアコライダー; International Linear Collider)は全長30kmを超える、次世代の長大な直線型加速器です。このトンネル中に電子の加速器と、陽電子(電子の反粒子)の加速器を相対する形で設置し、トンネルの中央部で電子と陽電子を衝突させ、宇宙初期に迫る高いエネルギーの反応を作り出します。そして宇宙創成の謎、時間と空間の謎、質量の謎に迫ります。

この計画を進める為に、国際共同設計チーム(GDE) によって、ILC 技術設計書(ILC-TDR)が纏められ、2013年に出版されました。『設計から実現』にむけた、新たな国際協力組織として、リニアコライダー・コラボレーション (LCC) が発足いたしました。

概要

KEKwebATF_01.jpgATF2ビームラインリニアコライダーは1960年代に発案され、精力的な研究は1980年代半ば頃から世界各国で始まりました。日本では1997年から、リニアコライダー計画に関する全体方針の策定、研究活動の調整、および業務の円滑な推進のため、リニアコライダー計画推進室が設置されてきました。

2004年8月、リニアコライダーの主線形加速器の基本技術として「超伝導」が採択されました。2013年には技術設計報告書が完成し、技術的な実現可能性が高まっています

CFF110628.jpgCFFに設置された電子ビーム溶接機2013年に発足したLCC による国際協力の枠組みのもと、アジア、北米、欧州を中心とした研究者・技術者が協力し、リニアコライダー実現に必要な、加速器の更なる設計の最適化、技術開発、そして測定器の研究開発が行われています。日本では、KEK加速器・共通研究施設、素粒子原子核研究所と大学研究機関等が連携し、リニアコライダー計画の実現にむけた努力が積み重ねられています。2014年からは、国内外の関係機関との連携を強めた推進を図るべく、KEKに国際リニアコライダー推進準備室が設置されています。

関連するWebページ

国際リニアコライダー(ILC)公式サイト http://www2.kek.jp/ilc/ja/
STF(超伝導リニアック試験施設棟) http://www2.kek.jp/stf/
ATF(先端加速器試験施設) http://atf.kek.jp/
物理・測定器 http://www-jlc.kek.jp/index-j.html
LCC http://www.linearcollider.org/

(2016.10.7 更新)